さて、牛久保小学校#5の最後は他の卓の様子を簡単に紹介したいと思います。
○ ろく卓 ろく卓のシナリオは、「別荘にモンスターが住み着いたから、退治してくれ!」という依頼。
なるほど、設定はなかなか面白いですね。
それにしても、
別荘って確か……? と思って確認したら、
やっぱりこの子でした。
どうやら自動ドアはセッションに正式採用されたようで、特に罠も無かったそうです。
代わりと言っては何ですが、床には落とし穴が、そして宝箱には矢が……と
罠屋敷も顔負けの
トラップ・ダンジョン。
なぜ別荘の床に、巧妙に隠された落とし穴が……? と訝しみつつ、一行は最奥の部屋に辿り着きます。部屋の中央、玉座に座して待っていたのは、「山賊の頭」でした。どうやらこの世界の山賊の頭は、
大工作業も得意でなければならないようです。
……とはいえ、確かに別荘に居座るつもりなら防衛手段を講じてもおかしくないですね。納得。 プレイヤーたちは激戦の末に山賊たちを倒し、机の上に積まれていたお金をゲット!
……え、勝手に別荘のものを持ち帰ってはいけないって?
いやいや、泥棒ではありません。なんと今回の依頼は、
「別荘の中で見つけたものは持って帰って良い!」という条件だったのです。
どんな金持ちなんだ依頼人。
○ 枯葉卓 対して枯葉卓はオーソドックスな自然洞窟ダンジョン。
物語は、道ばたで気絶している老人を見つけるところから始まります。
老人を介抱し、話を聞いてみると……
GM:「モンスターに荷物を奪われてしまったようだ」
プレイヤー:モンスターは?
GM:「あっちの洞窟に行ったみたいだ」
……じいさん、
やられた振りをしてモンスターの行動をこっそり観察していたとは……! 「よし、行ってみよう!」ということで、じいさんの案内で洞窟まで辿り着いた一行。ずいぶん元気の良いじいさんですが、さすがに
「ここで待っていてください」と枯葉さんが提案(依頼人の身の安全が第一です)。一行は洞窟に近づきます。
洞窟の前には、見張りのウルフがいるではありませんか。シーフが隠密を試みるも運悪くウルフに見つかってしまいます。そして、
プレイヤーたちに襲いかかるウルフ! ……いや、吠えたりとか洞窟に戻ったりとかは……しないのね……。
この「きみ見張りじゃなかったんかい」問題は、このGMだけでなく、子どもたちに広く見られます。
「洞窟には見張りをたてよう!」は浸透しているのですが、
「見張りは敵を見たら何をするべきか」が上手く伝わっていなかったみたいで……仲間を呼ぶ、合流する、などの見張りにふさわしい行動より先に戦闘モードに入ってしまうようです。
うーむ、次のGMたちにはそれとなくアドバイスをしてあげた方が良さそうかな……? さて、ウルフを倒して洞窟に入ると……
GM:立て看板が見えます。
枯葉:なんて書いてある?
GM:”危険”!
枯葉:シーフ、近寄ってみる……?
シーフ:じゃあ近寄って調べてみる。
GM:すると、立て看板の下に落とし穴が!
っと、これも良くあるパターン、「その看板は何のためにたてられたんだ!」問題です。罠としては面白いんですが、果たして
劇中の誰が、何を思ってコレをたてたんだろう……
と、さまざまな罠をくぐり抜けて待ち受けていたのはオーガとゴブリン。
彼らを倒し、老人の荷物を取り返してセッション終了です。
こうしてみると、3者3様にダンジョンの面白さがあります。
・ ほくろん卓のGMは地に足の着いた罠描写がウリのリアル指向
・ ろく卓のGMはダンジョンアタックの動機や設定が凝っている物語指向
・ 枯葉卓のGMはプレイヤーが驚くような罠を好むエンターテイナー指向
きっと、それぞれが「TRPGのココが面白い!」と感じている部分が出ているのでしょう。これからそれをもっとのばしていってもらいたいものです。
ということで、これで牛久保小学校#5の報告はおしまい。
次回は#5から考えたことを記事にしてから、ついに国府小学校#3の報告を始めたいと思います。
では!
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[C54] 「その看板は何のためにたてられたんだ!」