次々とタンスを開けていPCたち。
GM:タンスから小さな箱が2つ出てきた。
ルイス:罠を調べる! 罠!
罠探知の判定はなかなかの結果。
これでわなの有無がわかるぞ!
と思いきや……
GM:えーっと、うーん……(シナリオシートとにらめっこ)
バクラ:どうなんだよー、罠あるのかよ!
GM:(かんがえている)
ほくろん:(どうした…?)
GM:じゃあ、罠がある。
ルイス:罠があるのかー。
GM:うん、この箱のどっちかに罠がある。
ウォリーズ:どっちかはわからないの?
GM:分からない。とにかく、どっちかに罠がある。さあどっちをあける?
それがやりたかったのかっ! つまり、「どっちを開けよう?」というやりとりで盛り上げてやろうという魂胆なわけですね。プレイヤーの反応をはっきり想定していると言う点で、シナリオギミックとしては優れています。
……「片方に罠がある」なんて情報が、いったいどういう経緯で手に入ったのか分かりませんが(笑)
物語内部の描写としては難がありますが、とにかく二者択一を迫られた冒険者たちは……
ルイス:どうする?
ウォリーズ:右! 右!
バクラ:右で良いのかよー!
と子どもたちは楽しんでいる様子。
……良いですねぇ。
子どもたちの遊び方を見ていると、「物語の成立」とか「無矛盾性」よりも、「みんなで遊んでいるのが楽しい」というのを感じます。
ほほえましく思いつつ、またTRPGの楽しさの根源のひとつを再確認しつつ、「それらを両立させる」というステップにどう導いてあげれば良いか……と思案するところでもあります。
ところで、結果的に右を選んだ冒険者たちはわなの餌食となり、代表のルイスがダメージ。
代表の選び方は残りHP……ではなく、
じゃんけん。こういうのを見ると、ほほえましく思いつつ、またTRPGの……
うーん、最終回での彼らの成長を見ると、感傷的になってしまいますね。
(ところでこのGM、「プレイヤーが選んだほうが罠」なんて高度かつこしゃくな設定をしてたのかな……)
さて、タンスを開け尽くした冒険者たち
(と書くとどっちが盗賊なのか分かりませんが……)はついに奥の扉を開きます。
その先に待ち構えていたのは盗賊とその手下。
さあ、最終戦闘の始まりですが、
時間はあと5分しかありません! カンペでGMにだけこっそり伝えつつ、戦闘の開始です。
ウォリーズ:攻撃!(ころころ)
GM:かすった!
バクラ:攻撃ー!(ころころ)
GM:うわ、それは……深くかすった!
ルイス:(ころころ)
GM:それはね……
ルイス:深くかすった? 深くかすった?
GM:普通! 普通にかすった!
「かすった」ってなんなんだ(笑) とか、
GM:盗賊がルイスを攻撃! 弓術の13!
ルイス:(ころころ)完全にとめた! こうやって目の前で矢を手でつかんで、それで……(と身振りを交えて演出)
なんてしていたら、次のターンに
GM:盗賊がまたルイスを攻撃したよ。
ルイス:(ころころ)また矢をつかんだ! ぴしっ!
バクラ:ん? それ計算間違ってない?
GM:攻撃は13だけど。
ルイス:あーっ、1点食らってる! つかみきれてなかったー!?(笑)
ウォリーズ:ははは、矢を止めたと思ったら……
ルイス:手をすり抜けてバキって(笑)
なんて、僕たちが遊んでいるのと代わらないような様子です。
もうすっかりTRPGプレイヤーですね。
さて、そんなときに時間切れ。今回も最後までは出来ませんでしたが、十分、彼らだけでもセッションが運営できるようになりました。
この続きは、みんな家で遊んでくれよ。
そう彼らに話しつつ、『冒険王道』中級を配布したのでした。
そんなところで、今回の報告はおしまいです。
(いつもよりも時間がかかってしまってすみませんでした)
次回は、最終回で気づいたことを少しまとめながら、後期の活動の紹介をはじめたいな~と思っています。
では!
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TRPG勝利条件【参加者全員が楽しむ事】が満たされたセッションですね。
でも、もし私がその場にいたら矛盾を解消しようとして口出しし、
子供たちが楽しめなくなっている(&遊ぶ気が失せてしまう)気がします。
実質的に間違いでも、理屈としては口出しする方が正しく思える。
だから、ついつい黄金ルールや勝利条件を忘れてしまいそう。
子供と大人混合のセッションをするとなると、色々と難しそうだなぁ。
いい教訓になりそうな記事ですね。