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牛久保小#2-2

 あ……

 先週書いた記事を下書きのまま放置していた事に今気付きました(笑)
 (なんか前もやったような……)
 
 ということで、今回は2連続での記事投稿です。




 さて、キャラクターの数値まで書き込んだ前回。

  110601-1.jpg  110601-2.jpg

子ども :「役割カードはー?」

 相変わらずこちらの説明を先回りして子どもたちが作業を進めようとしますが、

ほくろん:ここは今回は使いません。さきに名前欄を書こうか。


 ということで、名前・性別などを書く事に。
 (役割カードについては、またいずれ……)



 さて、ここまでできたらキャラクターメイクはおしまいです。
 さっそく今回もかんたんダンジョン……もとい、お化け退治に出発。
 今回も舞台となる教室には4体のちびお化けと、1体のボスお化けがいます。
 舞台となる教室、そこは……

ほくろん:給食室。夜の給食室はひとけも無くて、暗いぞ。
こども1:明かりはつかないの?
ほくろん:今はまだ給食室のシャッターの前。中には入ってないから、スイッチもないよ。ただ、全員「懐中電灯」は持っているってことにしようか。
子ども2:じゃあまずシャッターに体当たり!
ほくろん:(出た、とりあえず荒っぽいアクション!)なんでそんなことするのー?
子ども2:シャッターの裏側にお化けが隠れていたらこわいから、脅かす!

 ごもっともです。

ほくろん:じゃあ、体当たりをしてみる君は「体力」で判定してみようか。
子ども2:判定?
ほくろん:判定って言うのはね……

 と、ここで判定のルール説明。
 「指定能力値+2D6」だけなのでかんたんです。

子ども2:よっしゃー! (ころころ)6、足して8!
ほくろん:じゃあがたがたという音を立てるのに成功。お化けがが逃げて言ったかどうかは、わからないねぇ。
子ども3:シャッター開けよう!
ほくろん:じゃあ体力で……
子ども4:シャッターが上がるスイッチがあるはず!

 給食室のシャッターって自動だっけ……?
 (っていうか給食室の扉が「大きなシャッター」になってるのって、全国共通なんですかね?)
 まあ現役の小学生が言うんだからそうなんだろう、ということでシャッターは自動でアップ。

子ども3:明かりをつけたい!
ほくろん:スイッチを押しても電気はなぜか付かない。お化けの力かな?

 じゃあなんでシャッターは自動で開いたんだ、と思いますが、雰囲気雰囲気。

ほくろん:ここからは順番にチビお化けを探していこうか。探した居場所を言ってみて!

 ここからアイディアが出るわ出るわ。
 牛乳瓶がつんである場所(正解!)、パンのかご(正解!)、水道、などなど……
 一通り探し終わったあとで、

子ども4:ゴミ箱の中を見てみたい!
ほくろん:じゃあ感覚で判定してみ。
子ども4:(ころころ)5!
ほくろん:何も見つからないねぇ。
子ども4:そっかー。
ほくろん:と、ゴミ箱を閉めようとしたとき、ゴミ箱ががたがたと動き出す! 中に捨てられていた残飯が飛び出してくるぞ!
子ども :来たー!
ほくろん:「給食を……残すなー!」ボスお化けです!

 今回のボス、もったいないお化けの登場です(笑)
 ここから戦闘です。

ほくろん:まずは僕の左隣の君。ボスお化けを退治するには、「たたく」と「おどかす」のどちらかをしよう。
子ども1:「たたく」のほうが高い!
ほくろん:じゃあ「たたく」ね。サイコロを振ってみよう。
子ども1:(ころころ)足して、10!
ほくろん:お、でかい。それなら攻撃は成功、ボスお化けにダメージが入ります……「たたく」はいくつ?
子ども1:3!
ほくろん:じゃあ、3点のダメージ。「たたくの」3点ね。
子ども3:「たたくの」ってどういうこと?
ほくろん:ボスお化けには二種類のHPがあります。「たたく」と「おどかす」。両方とも0にしないと、退治はできません!

 ということで、2種類の攻撃方法に対応した2種類のHPがあるのです。
 これを聞いた子どもたちは、瞬時に戦略会議に入ります。

 「たたく、おどかす、たたく、おどかす、って順番に攻撃すれば良いんだよ!」
 「でも俺、たたくの方が低いよ!」
 「それぞれ得意なほうで攻撃すればいんじゃないの?」
 「でもたたくばっかりじゃ倒せないんでしょー」
 「じゃあ私がたたくとおどかすのダメージを書いておくね。そうすればどっちで攻撃すればいいか分かりやすい。私のキャラは手帳持ってるし!」

 お、持ち物を演出にうまく使ってますね。

子ども2:じゃあ僕は「おどかす」してみる! (ころころ)あー、足して6!
ほくろん:それはお化けに負けたねぇ。負けた人は、お化けから反撃を受けて2点のダメージです。
子ども2:わーっ!

 こんな様子で戦闘は順調に進み、あっという間に……

ほくろん:「給食を残さないように、他の子に伝えてくれ……」そういってお化けは消えていきます。

 戦闘終了です。

 今回は「ルール説明」と「キャラクターを利用したセッション」の練習ということで、ここで終了です。
 そろそろTRPGという遊びに慣れてきたかな? という子どもたちが、次はどんなセッションをしてくれるでしょう。

 それはまた次の機会に!




 と、ここで再びルールについて補足いたします。
 戦闘システム、まずは「たたく」と「おどかす」について。

 牛久保小#1で子どもたちに戦闘方法を言ってもらったとき、

 ビンタする
 消火器をつかう
 塩を投げる
 お経を唱える
 スリッパでたたく
 ガスコンロの火をつける
 明かりをつける
 図鑑で弱点を調べる
 悪口を言う
 部屋から追い出す
 はなくそをつける

 なんてアイディアが出ていました。
 このとき、「スリッパでたたく」のも、「悪口を言う」のも、ゲーム的に意味のある行為にしてあげたい……ようは、どのアイディアでも「有効打」にできるシステムを作ってあげたいな、と思いました。

 しかしひとつの攻撃方法で全てを処理するのはムリがある。 
 そこでざっくり分類して、「たたく」と「おどかす」の2つになったわけです。

 『冒険王道』でも同じように複数の攻撃方法を用意していましたが、今回はHPを2種類用意することで確実に両方の攻撃方法を使わなければいけないようにしてみました。
 (HPが2種類あるのは煩雑かな……と思いつつ、そのくらいのほうが直感的かな? とも思います。
  この辺りは子どもたちがGMをしはじめてから、様子を見てみたいと思っています。)



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コメント

[C127] HPが2つ

小さいお化けはHPが1つなのでしょうか。
それだとHPが2つあるとボスらしくなりますね。
PCの役割分担の出来ますし。

でも、ふと思ったのですが役割が2つは少ないかな。>回復アイテムはどうだろう。
お菓子:1つで全員1D3回復。
漫画本:一人に1D6+1(最低でも反撃一回分)回復。
う~ん、余計に煩雑になるだけかな。

[C128] 最高のプレゼン、ありがとうございました(礼)

先日、明神下診療所のTRPG研究会に参加させて頂きました、東京都成人(大人)発達障害当事者会イイトコサガシの運営スタッフの冠地情(かんちじょう本名)です。

TRPGの原点・基本・核・本質とは…

やっぱりコミュニケーションなんですね!

ピンポイントでクリティカルヒットされた気分です(笑)

余計な贅肉をそぎ落とされた気分です(笑)

イイトコサガシはコミュニケーションに特化した当事者会であり、

キャッチフレーズとして

「コミュニケーションは最高の遊戯であり、

最高のセーフティネットである」

と言う言葉を使用しているのですが、冒険王道はそれをまさしく実践しているな、と思いました。

非常によい刺激を受け取りましたので、

なんとしてもTRPG的コミュニケーション・ワークショップを完成させたいな、と。

その暁にはご招待致しますので、ぜひご参加下さい(笑)

また、愛知に遠征する時はぜひクラブ活動を見学させて下さい。

それでは今後とも発達障害を、TRPGを…

「無理のない範囲で」

よろしくお願い致します(礼)

[C129] RE:2つのHP

白い北風様

 コメント、ありがとうございます!

> 小さいお化けはHPが1つなのでしょうか。
> それだとHPが2つあるとボスらしくなりますね。
> PCの役割分担の出来ますし。

 小さいお化けには「罠」としての役割だけをしてもっていて、実は戦闘には登場していません。
 ただ、戦闘がボス敵1体だとやはり単調になってしまうので、子どもGMの様子を見て、参戦を考えたいと思っています。
 HPが片方だけ、いいですね!

> でも、ふと思ったのですが役割が2つは少ないかな。>回復アイテムはどうだろう。

 PCの役割については3つ、用意しています。(詳しくは次の機会に……)
 ただ「回復役」は考えていませんでした……確かに面白いかも?

 どちらも、アイディアありがとうございます!
  • 2011-06-12 02:34
  • ほくろん
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  • 編集

[C130] Re: 最高のプレゼン、ありがとうございました(礼)

冠地情さま

 コメントありがとうございます。
 先日はお世話になりました。
 あの、もったいないお言葉をいただいてしまいまして……
 
 TRPGは「楽しい遊び」だからこそ、無理なくコミュニケーションのきっかけになれると思います。
 最初は「自分が楽しい」ことばかりを気にしていた子どもでも、いつの間にか「会話」や「相手の楽しさ」を尊重できるようになります。(それも、「自分が楽しい」という気持ちを損なわずにそれができるような、新しい「楽しみ方」を獲得してくれるような……)
 
> なんとしてもTRPG的コミュニケーション・ワークショップを完成させたいな、と。
> その暁にはご招待致しますので、ぜひご参加下さい(笑)

 イイトコサガシさんの活動についても、勉強させていただければと思います。
 お声をかけていただければ、どちらへでも馳せ参じます!
 ぜひ愛知の辺境にもいらしてみてくださいね。

ほくろん
  • 2011-06-12 02:36
  • ほくろん
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プロフィール

ほくろん

Author:ほくろん
愛知県内にて青少年育成の指導者・アドバイザーをしつつ、TRPGやボードゲームの作成・普及啓発を行っております。

今となっては遠く離れ、それぞれに凝固している教育とあそびを、少しずつ暖めながら融和させていきます。

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登録名は『冒険王道』の著者名です。
(あくまで個人アカウントですので、ご承知置きください)