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【TRPG入門】 国府小#1 後編

 「この状況で何がしたい?」という質問が、先生から投げかけられました。
 「この状況」というのは……

   110709_1.jpg

 対して、子どもたちの答えは……

児童1 :戦う!
児童2 :倒す!

 やっぱり、「モンスター → 倒す!」というイメージがあるようです。
 コンピューターゲームでは他に選択肢がありませんからね。

 さあここからがTRPGの面白いところです。

紙魚先生:何か質問したい子はいないかな?
児童3 :ゴブリンが持っているのは何ですか?
紙魚先生:剣だけど、刃こぼれがひどくてサビだらけだよ。
児童4 :小屋の中ってどうなってますか?
紙魚先生:中はまだ見えないね。みんなはまだ小屋を遠くから見ているだけだよ。
児童5 :ゴブリンて頭良いのかなぁ……
紙魚先生:そんなに良くないといわれているねぇ。

 こうして、状況がだんだんはっきりしてきます。
 参加者自身が情報を集めることで、イメージが広がっていき……

児童6 :じゃあ、ゴブリンについて調べてからまた来たい!
紙魚先生:調べるなら……村に戻れば話が聞けるかもしれない。
児童6 :そうか、戻るのか……
児童7 :戻る? じゃあさ、村の人と協力して戦えない?
児童8 :それなら村で武器を集めなきゃ!

 こんな風に、相談しているうちに新しいアイディアが出てきます。
 
 こうなったらもう止まりません。
 子どもたちはあれよあれよとアイディアを出してくれます。
 妥当なものから突拍子も無いもの、中には笑いを取るためにわざと無茶なことを言う子もいて……

 アイディアを「絞る」ことが必要になってきました。

紙魚先生:今回ここまで来た目的は覚えてる? 「友達を助ける」だったね。そのためにはどうしたら良いかな?
児童9 :友達ってまだ見えないですか?
紙魚先生:今見えるところにはいないよ。
児童10:小屋の中にいるんだ!
児童9 :じゃあどうやって入ろうか?

   石をぶつけてゴブリンの気をそらす。
   屋根に上って後ろからゴブリンを倒す。
   上るなら、煙突から入ればいいんじゃない?
   サンタさんみたい(笑)
   それならさ、小屋の横から……

 こうして「今できそうなこと」が具体的になっていきます。

紙魚先生:じゃあ、その行動をすると……! と、結果が返ってきたらまたそれに対して行動を考える。これがTRPGです。次はゲームの中でみんなの代わりに動いてくれるキャラクターを作りましょう。

 キャラクターは1人につき1人。
 ゲームの舞台となるファンタジー世界の小さな村、そこに暮らす若き冒険者(見習い)たちです。

 キャラクターは「ルール」に従って作ります。コンピューターゲームと同じように、攻撃の数値や名前などを決めていきますが……
 中でも重要なのは「職業」。次の3つがあります。

    110709_2.jpg
 ファイター:モンスターと戦って、仲間を守る

    110709_3.jpg
 シーフ:屋根に上ったり危険がないか調べたりする

    110709_4.jpg
 ウィザード:頭がよく魔法が使える


 子どもたちがたくさん出してくれたアイディア、その中で「どれが得意なのか」が職業によって決まるのです。
 
 職業ごとに分かれたら、それぞれに計算やシートへの書き込みをして……



 と、国府小学校第1回はキャラクターを作ったところでおしまい。
 実際にTRPGを体験するのは次回にお預けです。

 その次回というのは……実は今週の月曜日に行われたのでした。
 ということで、小休止をはさんで国府小学校クラブ第2回のレポートもしたいと思います。
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プロフィール

ほくろん

Author:ほくろん
愛知県内にて青少年育成の指導者・アドバイザーをしつつ、TRPGやボードゲームの作成・普及啓発を行っております。

今となっては遠く離れ、それぞれに凝固している教育とあそびを、少しずつ暖めながら融和させていきます。

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登録名は『冒険王道』の著者名です。
(あくまで個人アカウントですので、ご承知置きください)