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【TRPG入門】 国府小#2 TRPG本格体験開始!

 国府小学校クラブの2回目。
 2回目のテーマはずばり、「TRPGを遊んでみよう!」です。
 
 「“遊んでみよう”って、前回やったのはTRPGじゃなかったの?」と思われる方のために、まずは国府小学校の初回でやった内容をおさらいすると……

 黒板で……
  110722_1.jpg

 全員で……
  110722_2.jpg

 小屋の前の場面から……
  110709_1.jpg


 遊びました。
 これはTRPGの「雰囲気」をつかんでもらうために用意した、いわば練習問題。
 では実際のTRPGはどんな風に遊ぶのかといいますと……



GM  :みんなはこの村に住む若者。冒険の旅に出ることを夢見ながら、村の困りごとを解決している。
子ども1:この村?
GM  :黒板に張ってある地図を見てみよう! あの村だね。

 ということで、前回もご紹介したこの地図。
 今回はより鮮明なバージョンでお見せいたします。

   vilmap_s.jpg

 イメージは中世ヨーロッパ、農業と狩猟で生活をしている小さな村。
 (……ですが、「ファンタジー」ということで現実味がないところはご容赦ください……)

 ……と、ここで「GM」という言葉が出ています。
 GMは「ゲームマスター」。前回、黒板を前にして紙魚先生が行ったことをするのが仕事です。

 今回のゲームでは僕「ほくろん」がGMをつとめています。
 そこにプレイヤーとして参加している子どもが8人(!)
 ……TRPGは多くても6人ぐらいで遊ぶのですが、今回は24人のクラブ員に対してGMができる指導者は3人。た、大変でした……

 遊んでいる間はこんな様子です。

 110722_3.jpg
 (実は過去の写真ですが、今回は写真も撮れなかったので、イメージということで……)

GM  :みんなはある朝、村長さんに呼び出された。場所は……集会所かな?
子どもたち:(聞いている)
GM  :村長さんがみんなに話をするよ。「みんな、よく来てくれた。実はたのみたいことがあるのじゃ……」

 ……この村に住む若者、名前はジェームズ。彼が昨日の夜から姿が見えないという。
 どうやら村の北側にある森、そこにある小屋に用事があるといって出て行ったきりだそうだ……

 ……という内容を、GMが低くかすれた声で説明します。
 GMはゲームを進めるためにいろんな「役」を演じます。そのとき、どんな人がしゃべっているのかを伝えるために、ちょっとした演技をすることもあります。

GM:「君たちに小屋の様子を見てきてもらいたいんだが、たのめるじゃろうか?」
子どもたち:(聞いている)

 と、ここまではGMの説明。
 子どもたちはまだそれを聞いているだけです。
 でも……

GM:TRPGではね、「何かをする」ときは発言するのが大切だよ。ゲームでボタンを押すのとおんなじ。さあ返事をしないとゲームが進まないぞ!「どうだ、やってくれるか?」
子ども1:……はーい!

 堰を切ったように他の子どもたちも返事をしてくれます。
 「しゃべろう!」という意識を持ってもらったところで、導入の場面はおしまい。
 こうして今回の物語、「行方不明の若者さがし」が始まりました。
 黒板で遊んだ前回と違って、物語の始まりもきちんと場面を作るのがポイントです。
 (ここだけ見ると、まるで演劇のようです)



GM:みんなは森の中を進み、小屋の前まできた。小屋の前には見張りのゴブリン。さあどうする?

 さあここからゲームらしくなってきます。
 今回挑戦するのはモンスターのいる小屋。
 その目的は、「行方不明の若者を捜すこと」。

 そう、あえて前回と同じ状況です。
 さあみんな、どんなことをしたか思い出せるかな?

子ども3:ゴブリンの様子は?
GM  :バリバリ見張ってる。ちょっとでも音を立てたら気づかれてしまいそうだ。
子ども4:えー、前と違う!
GM  :今回はまじめなゴブリンだ!(笑)

 いきなり困難にぶつかった子どもたち、ここから相談が始まります。
 黒板で遊んだときほど簡単じゃなさそうだ。でもどうにかして見張りをクリアしないと、小屋には入れない……

子ども3:やっぱり裏口とか探してみようよ。
子ども1:じゃあ俺が行く!
GM  :どんな感じで行く?
子ども1:隠れてこっそり行く!
GM  :じゃあここで「判定」っていうルールを紹介します。隠れてこっそり行くなら……「感覚」かな。「感覚」っていう数字はいくつ?
子ども1:えーっと(キャラクターシートを見て)、2!

 ここで彼が見たのは、初回で作ったキャラクターが記録されている紙。
 こんな感じです。

  110723_4.jpg

GM  :次にサイコロ2つを振ります。ためしに振ってみる?
子ども1:(ころころ)
GM  :2つを足したらいくつ?
子ども1:8!
GM  :その数字に、さらに「感覚」を足してみよう。いくつになる?
子ども1:えーっと、10!
GM  :その数字が、「“隠れてこっそり行く”のがどのくらい上手にできたか」をあらわします。高いほど上手にできたってことね。
子ども2:10ってどのくらい?
GM  :それはわかんない。ただ、僕が決めた数よりも大きければ、「成功」小さければ失敗。分かった?
子ども1:分かった!

 これが「判定」というルールです。
 ゲームの中で「こうする!」と決めたこと、それがうまくいったかどうかはこうして「キャラクターの数値」と「運」で決めるのです。

GM  :ここまで練習―。じゃあ本番やってみようか。
子ども1:じゃあ振るー!
子ども2:ちょっと待って! 「感覚」だよね?
GM  :そうだよ。
子ども2:僕なら3ある! 僕のほうが高い! しかもシーフ!


 しかもシーフ?
 「シーフ」というのは前回の記事でも出てきた、職業の名前です。
 「しかも」というのが何を指しているのか……? 

 というところで今回はおしまい。
 次の記事で続きを紹介したいと思います。
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プロフィール

ほくろん

Author:ほくろん
愛知県内にて青少年育成の指導者・アドバイザーをしつつ、TRPGやボードゲームの作成・普及啓発を行っております。

今となっては遠く離れ、それぞれに凝固している教育とあそびを、少しずつ暖めながら融和させていきます。

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登録名は『冒険王道』の著者名です。
(あくまで個人アカウントですので、ご承知置きください)