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牛小後期#5 3回目

 さあ戦闘が始まります。
 
 ……しかし考えてみると。
 PCはファイター・シーフ・ウィザードのバランスの取れた3人組。
 対してモンスターは悪魔道師ひとり

 いかん! バランスが悪い!

ほくろん:(うーん……あ、こっちの部屋にゾンビがいるな、じゃあ……)
GM  :じゃあ戦闘はじめるよ!
ほくろん:(あ、やばい)GM、せっかくなら……
GM  :そうだ。みんなが突入した音で、こっちの部屋にいたゾンビ2体が移動してくる。
ほくろん:(おっけー。)
GM  :ゾンビは足が遅そうだから、出てくるのは次のターンね

 完璧な対応じゃないか!
 モンスターのバランスが取れるだけじゃなくて、ゾンビっぽさまでちゃんと表現してくれています。

 ということで、こんな感じで戦闘は始まります。

  110209_2.jpg

・ 1ターン目
 プレイヤーチームが攻撃をしますが出目が悪く、生き残った悪魔道師はバーンに魔術で攻撃!
 ダメージを与えたものの、すぐにプレイヤーにターンが回ってしまいます。
 やっぱり、悪魔道師ひとりではなかなか脅威にはなりません。

・ 2ターン目
 攻撃の前に、ゾンビ2体が登場。
 バーンはゾンビを迎えうち、メッシとロレインは悪魔道師を攻撃しますが、やはりダイスが振るいません。

 そして戦力のそろったモンスターチームの行動。

GM  :じゃあ、悪魔道師はロレインを攻撃!
ロレイン:建物の外にいるよーん!
GM  :だめ! そっちが攻撃してるんだから、こっちからも見えるでしょ!
ロレイン:きゃーっ!(笑)

  それ、正解!(笑)

 このGMなら何かやってくれるだろうとは思いましたが、まさか後衛への攻撃の理由付けに射線を持ち出してくるとは思いませんでした。
 ともかくロレインに魔術攻撃が入り、ロレインが一気にピンチに。
 ゾンビ2体はメッシとバーンを攻撃しますが、かすり傷程度です。

・ 3ターン目
  110209_1.jpg

 ついに悪魔道師がメッシの弓に倒れます。
 バーンはゾンビを攻撃して、「腐った肉が剥がれ落ちる」ぐらいのダメージ。
 (GMは攻撃のたびにダメージを描写で伝えてくれています。実はこれだけでも、彼の演出力の高さが分かるというもんです。)

 ロレインもゾンビを魔術で攻撃。
 そろそろゾンビのHPも減ってきました。

 そのゾンビさんの攻撃、ですが……

GM  :うーん……。
ほくろん:どうした?
GM  :ロレイン、今ゾンビを攻撃したよね?
ロレイン:うん。
GM  :じゃあ、攻撃されたゾンビAが、ロレインに気付く!
ロレイン:きゃー! あたしピンチ! 小屋から逃げるー!
GM  :もう移動できないでしょ! さっき攻撃したんだから!
ロレイン:したーっ!(爆笑)
GM  :ゾンビAはロレインに近付く!
ロレイン:いやーっ!(笑)

  GM、完璧な対応です。

 ただバーンが移動を阻止したいと発言したため、部屋の中ごろまで移動して行動終了ということに。
 (ルール上、移動制限は設定していませんが、適宜プレイ中のアドバイスをしています) 

 そして次のターン。

バーン :ゾンビAを攻撃! (ころころ)13!
ほくろん:(小声で)あ、やられたねぇ。
GM  :(小声で)……B! B!
ほくろん:?
GM  :(小声で)今の攻撃さ、ゾンビBだった事にしてもいい?

 こざかしいぞGM(笑)
 
 結局、このターンでゾンビが2体とも倒されてしまい、戦闘終了です。

 と、思いきや……

GM  :ゾンビが倒れたけど、悪魔道師はまだ生きているみたい。
メッシ :そうなの? どうしよう?
GM  :もう一回攻撃すればね、トドメをさせるよ。

 君、他のTRPG遊んだことあるんじゃないか……?
 しかしトドメまでさしちゃうと、エグくないかな……と心配した矢先。

バーン :トドメをさそう。えい!
ほくろん:(あ、やっちゃった……)
GM  :では、悪魔道師の体がどろどろの液体になって溶けていきました。

 こうして、戦闘は終了したのでした。
 


 さて戦闘は終わりましたが、まだ未探索の部屋があります。
 モンスターが残っていてはいけませんから、探索してみると……

GM  :この部屋は台所。テーブルには水の入ったコップがあります。
メッシ :それ怪しい!
バーン :そうだね。
メッシ :よし、テーブルのところまで行って……
ロレイン:先に部屋の罠ーっ!

 相変わらずロレインに突っ込まれながら罠を調べますが、部屋には無いみたいです。
 (まあ、元は一般の家庭ですからね……)

GM  :この水は悪魔道師が飲んだ残りみたいだ。怪しい色になっているぞ(にやにや)
バーン :ふーん。
GM  :どうする?
ほくろん:?
GM  :飲む?

 GM、そのフリじゃ誰も飲まないぞ。

メッシ :えー。飲まない。
バーン :あやしいもん。
ほくろん:(そりゃそうだ……)
ロレイン:メッシ、飲んでよー!
メッシ :俺? やだよ!(笑)
ロレイン:だってあたしはHPもう無いんだよ!
メッシ :そうだけどさ、HPが多いのはバーンでしょ!
バーン :飲まないよー。
ロレイン:バーンもイヤなの?
ほくろん:(そりゃそうですって)
ロレイン:じゃあサイコロを振って、一番低い人が飲む! どう!?
ほくろん:(おい……)
メッシ :よっしゃ!
バーン :負けないよー。

 ……話が変わってるぞっ!
 しかもHPが減るのは前提で話をしてるという……

バーン :(ころころ)あーっ! 僕だーっ!
GM  :じゃあ飲みますか?
ロレイン:がんばって!
バーン :飲みます!
GM  :では、その水を飲むと……それは毒でした!
ロレイン:きゃーっ☆ ( ← 喜んでいる ) 
バーン :どうなるのー! ( ← 喜んでいる…… )
GM  :口の中に大量の口内炎ができてしまいます!

 そんな毒いやだーっ!



 続けて次の部屋、寝室に入る一行。
 そこには何もありませんでしたが……

GM  :さっきまでゾンビはこの部屋で寝てたんだ。
ロレイン:そうなの?
GM  :うん。だから、この部屋のベッドには腐った肉がベットリと……


 ……


 さあ後は依頼人に報告。
 たいていはさっと流して終了するところですが……

GM  :じゃあ依頼人が小屋を見に来る。
メッシ :モンスターは退治したよ!
ロレイン:ねーっ!
GM  :「ありがとうございました……」と、依頼人は感謝してくれます。そのとき、ちょっと困った顔をします。
バーン :なんでー?
ほくろん:(……?)
GM  :壁に矢が刺さってたり、血の跡が付いていたりするからです。
ほくろん:(……なるほど。)

 最後まで演出が細かなGMでした。

 ところで、今回は最後まで罠探知を進んで行わなかったメッシ君。
 果たして次回は……?

 と、メッシネタを次回に引きつつ、今日はこれで!
 


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コメント

[C113]

すごい、GMがきちんとできているじゃありませんか!ちゃんとゾンビまでひきつれて…。うーむ、成長っていうやつですね。魔法使いは、サークレットとか、魔導書のほうが火力がありますよね。この戦闘だと、シーフ強そう。  口の中が口内炎だらけになる毒って…すごいオリジナリティーですね。いいなぁ。
  • 2011-02-24 11:14
  • ビー坊
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[C189] トラップの複線とかどうしよう…。

ノーヒントでトラップを出すのは可哀相だから、何かトラップの存在を知らせるためのヒントというか複線を…と考え、小さな遺跡などのダンジョンで

◎矢の刺さった死体がある→近くに矢が飛ぶトラップ

◎焦げた死体がある→近くに火を噴くトラップ

◎動物の死体が転がっている→よく見ると動物の足がトラバサミに挟まれている

などを考えてはみたのですが、このゲームって、殺害とか死体とかの表現ってあからさまに出して大丈夫なのかしら(敵味方ともにHPがなくなっても<気絶>までだし、小学生向けRPGで死体ゴロゴロって正直どうなのか)…と悩んでしまった自分がいます…。

[C196] Re: トラップの複線とかどうしよう…。

トラップのヒント、良いですね! 想像を書き立てるし緊迫感も出せそうです。

「死」についてはあえて触れないでいます。
倫理的にというよりも、プレイ風景を見知らぬ先生がたが見られたときに不穏な空気にならないよう……
  • 2014-04-04 22:18
  • ほくろん
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プロフィール

ほくろん

Author:ほくろん
愛知県内にて青少年育成の指導者・アドバイザーをしつつ、TRPGやボードゲームの作成・普及啓発を行っております。

今となっては遠く離れ、それぞれに凝固している教育とあそびを、少しずつ暖めながら融和させていきます。

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(あくまで個人アカウントですので、ご承知置きください)