今年の牛久保小学校では
現代モノに挑戦……! という目標は前回お伝えしたとおりです。
ただ実は、牛久保小学校#1の1週間前になっても、決まっていないことだらけでした。
どんなゲーム展開になるのか……?
どんな世界観なら遊べるのか……?
戦闘や特殊能力はどうなるのか……?
相棒の枯葉さんと議論を重ねた結果、出た答は……?
今回はそれを論点別に、ダイジェストでお伝えします。
1 どんなゲーム展開になるのか? これは、はっきりしたイメージがありました。
ダンジョンものしかない……、と。
理由のひとつは、子どもたちにとって遊びやすいこと。
小学生の子どもたちにとって「想像上の話をすり合わせる」というのは
意外と困難なことです。
その点で、マップやコマを使うダンジョンものは、目に見える形で状況を管理できて混乱が少ないはず。
もうひとつの理由は……「冒険しすぎないこと」。
いや、
我々が、です(笑)
世界観を変えるだけでも
これだけ先が見えない現状、この点は昨年の実績を踏襲して自信をもってやれるように、と。
(あまりにも突拍子も無いことをして、子どもたちをまき沿いにはできませんし……
あと学校の時間割の関係で、短時間で終わらせなければならないという制約もあって、シンプルなダンジョンものが良いかな? という結論になりました)2 どんな世界観? さて、ダンジョンものということは、肝心のダンジョンが必要。
そこはある程度に入り組んでいて、オブジェクトもたくさんあって……
なにより、子どもたちにとって想像しやすい場所が良い。
ほくろん:う~ん……
枯葉 :……
ほくろん:あ……
学校って良いかも……?
学校なら教室もあるし、それぞれに特徴的なオブジェクトもある。
物を隠したり、何かを探したりとアクションもできる。
何より、自分の学校を舞台にして、その学校の中で遊ぶのって、きっとわくわくするだろうな……。
(しかも……「TRPGクラブで使うから!」といって子どもたちが特別教室の地図を書いたりしたら、
TRPGの名前がともだちにも広まり、先生方にもいっそう浸透するはず……!) ということで、舞台は学校。
それも、毎回ひとつの「教室」を舞台にしてダンジョンを作ってみよう! ということに。
すると、「何が敵なのか」が問題になります。
学校にはゴブリンはいないでしょうし、なまじ現代なぶんイメージがリアルになることを考えると、生々しすぎる戦闘は避けたい。
そのあたりを、
こう、ほんわかと包んでくれるモチーフがあれば良いんだけど、
ほくろん:うーん……
枯葉 :……(ぼそっ)……
ほくろん:……いや、それが良いんだけど、先駆者がいらっしゃるし、近しい先輩といえば…………
枯葉 :……とはいえ、その案がやっぱりベストだ。気にしていたら何もできない。
ほくろん:うん。そうだね。 おばけだ!
ぶっちゃけ、「現代」というテーマを出した時点で
(そして戦闘が暗黙の必須条件となっている時点で)、うすうす感ずいていたこの難題。
いちデザイナーとしては、偉大な諸先輩方には負けられない……というプレッシャーを感じつつも…… ここはえいやっ! と決めてしまいます。
世界観の基礎は、
「学校でおばけを退治する」に決定!
3 戦闘は? しかしはたと困ってしまいました。
おばけを「退治する」って、どうやってやるんだろう?
そもそも、このゲームでいう「おばけ」ってなんだ? という問題もあります。
そのおばけって人間の魂的なものなのか、特定の死生観に関連するものなのか……と、突っ込んでいくと、必要以上に難解な領域に足を踏み込んでしまいそうになります。
そもそも、子どもたちって「おばけ」って聞いたら何をイメージするんだろう?
そして、「おばけを退治しよう!」と言われたら、どんな戦闘方法をイメージするんだろう?
それが分からないと、いわゆる「クラス」の設定とか、「武器」に当たるようなデータが用意できません、
うーん。
……
……
あ。
子どもたちに聞いてみれば良いんだ。
4 ということで。 昨日、実施されました牛久保小学校#1。
かんたんに言えば、いきなり子どもたちと卓を囲んでTRPGしてきました。
クラブとしては、TRPGの遊びかたを伝える、昨年度でいう
「黒板プレイ」の段階。
少人数に分かれて卓を囲み、本当のセッションに近い雰囲気と「遊びかた」を体感してもらいました。
ただし!
遊ぶのは「NO ルール」「NO キャラクター」、ダイスとマップだけのシンプルなダンジョン。
学校のとある特別教室、そこには数々のおばけが潜んでおり、子どもたちはそれと「対決」することになります。
そこで、
「おばけって言ったらどんなイメージ?」
「おばけを退治するって言ったら、子どもたちはどんな宣言をするだろう?」
そんなリアクションをたくさん集めるのがミソ。
みんなのイメージを元にして、敵のイメージや戦闘方法……はてはキャラメイクのルールから判定ルールまで……
ようはそこからゲームを作ってしまおうという作戦です。
もちろん、今回も子どもたちに楽しんでもらうのは大前提。
果たしてそのうえで、ゲーム作りに必要なイメージは得られるのか!?
続きは次回、ということで。
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